秋になるとこんな咳していませんか?

秋になるとこんな咳していませんか?

秋になるとこんな咳していませんか?

風邪だけじゃない!秋の咳の原因

「秋になると咳が出る」「夜になると止まらない咳に困っている」そんな声が病院に多く寄せられます。咳の原因は単なる風邪とは限りません。秋特有のアレルギーや、慢性の呼吸器疾患が潜んでいることも。正しい診断と早期の対策で、健康な秋を過ごしましょう。

秋に多い咳の原因

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  1. アレルギー(花粉症・ハウスダスト)
    秋はブタクサやヨモギなどの花粉が飛散し、アレルギー性鼻炎や咳ぜんそくを引き起こすことがあります。また、季節の変わり目で室内のハウスダストが増えることも原因に。

  2. 咳ぜんそく
    気管支が敏感になり、喘鳴(ぜんめい:ヒューヒュー音)はないのに咳が続く病気です。特に夜間や明け方に強くなるのが特徴です。

  3. COPD(慢性閉塞性肺疾患)
    長年の喫煙歴がある方は要注意。秋冬は症状が悪化しやすい季節です。

  4. 感染症による咳(風邪・ウイルス性気管支炎)
    朝晩の冷え込みで体調を崩し、風邪や軽い気管支炎が長引くことも。

アレルギー

実は結構多い秋のアレルギー

秋に見られるアレルギー症状は、花粉(ブタクサ・ヨモギなど)や、ダニ・カビといった室内環境が原因で起こります。鼻水・くしゃみ・目のかゆみだけでなく、特に目立つのが乾いた咳。気道が敏感な方は、気温差や冷たい空気の影響でも咳き込みやすくなります。放置すると咳ぜんそくや気管支ぜんそくに進展することもあり、早めの診断と適切な治療が重要です。

ほおっておくと

放置すると症状が慢性化し、咳ぜんそくや気管支ぜんそくに信仰することがあります。日常生活に支障をきたす可能性も。

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こんな症状が続くときは、呼吸器内科または耳鼻咽喉科へ

  • くしゃみや鼻水が長く続く
  • 目がかゆくて涙が出る
  • 鼻づまりが慢性的にある
  • 喉のイガイガや違和感がある
  • 寝るときに咳き込んで眠れない

咳ぜんそく

咳ぜんそくってこんな病気です

咳ぜんそくは、主な症状が長く続く「咳」で、ぜんそくのような喘鳴や息切れはあまり現れません。多くの場合、風邪のあとに咳だけが残ることや、アレルギーがきっかけで発症します。咳が夜間や冷たい空気で悪化することも特徴です。放置すると、気道の炎症が悪化し、気管支ぜんそくに進行するおそれがあります。

咳ぜんそくと気管支ぜんそくの違い

咳ぜんそくと気管支ぜんそくは、どちらも気道の炎症が原因で起こる病気ですが、症状や重症度に違いがあります。

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こんな症状が続くときは、呼吸器内科へ

  • 風邪が治っても咳だけが2週間以上続く
  • 夜間や早朝に咳で目が覚めることがある
  • 乾いた咳が長く続き、声がかすれることもある
  • 冷たい空気や運動で咳が出やすい
  • 咳のために日常生活や睡眠に支障がある

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPDってどんな病気?

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は主に長年の喫煙や大気汚染などによる有害物質の吸入で肺や気道に慢性的な炎症が起こり、肺の組織が破壊され、空気の通り道が狭くなったり、肺に空気がたまったままになるなどで空気の出入りが悪くなる病気です。初期の症状は軽い咳や痰、息切れなどですが、進行すると呼吸が困難になり、日常生活に大きな支障をきたし、重症化すると生命にも関わります。

ほおっておくと

放置すると症状が慢性化し、咳ぜんそくや気管支ぜんそくに進行することがあります。日常生活に支障をきたす可能性も。

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こんな症状は要注意

  • 息切れが急に悪化した
  • 咳や痰が普段より増えた、色が変わった
  • 呼吸が苦しくて動けなくなることがある
  • 体がだるく、疲れやすい
  • 体重が急に減ってきた
  • チアノーゼ(唇や指先が青紫色になる)が見られる

感染症による咳

感染症による咳って?

感染症が原因の咳には、風邪やインフルエンザのようなウイルス感染が多く、咳や痰、発熱、全身のだるさを伴います。百日咳は特に激しい咳発作が特徴で、子どもや高齢者は重症化しやすいため注意が必要です。肺炎は細菌やウイルスが肺に感染し、長引く咳や痰、発熱、胸の痛みを伴います。また、慢性的な咳の他、血痰を伴う場合は結核を疑いますので早期受診が重要です。

ほおっておくと

感染症による咳を放置すると、肺炎や気管支炎に悪化しやすく、慢性化して呼吸機能が低下する恐れがあります。さらに合併症を引き起こし、重症化するリスクも高まります。早期の診断・治療が重要です。

こんな症状は要注意

  • 咳が2週間以上続く
  • 血の混じった痰が出る
  • 高熱が続き、寒気や倦怠感が強い
  • 呼吸が苦しくなったり、息切れがひどい
  • 胸の痛みや圧迫感を感じる

日常生活でできること

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  • 室内の換気と掃除をこまめに
    ほこりやカビを減らすことで呼吸器への負担を軽減し、病気の予防につながります。

  • 風邪予防のための手洗い・うがいの徹底
    外出後や食事前に手洗いうがいを徹底し、風邪やウイルスの侵入を防ぎましょう。

  • マスクの活用で花粉・ハウスダストをブロック
    正しく装着し、湿度を保つことで喉や気道の乾燥を防ぎ、咳の予防にもつながります。

  • 喫煙者は禁煙の検討を
    喫煙は肺機能を低下させ、呼吸器疾患を悪化させます。早めの
    禁煙が健康維持の第一歩です。

病院でできること・予防と対策

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  • アレルギー検査(血液検査)
    血液検査や皮膚プリックテストで、どの物質にアレルギー反応を示すかを調べます。検査結果をもとに原因を特定し、症状に合った治療法や日常生活での対策を提案します。正確な診断が治療の第一歩です。

  • 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
    呼吸機能検査は、肺にどれだけ空気が入り、どれだけ速く吐き出せるかを測る検査です。気管支ぜんそくやCOPDなどの呼吸器疾患の診断や治療効果の評価に役立ちます。

  • 禁煙外来
    禁煙外来では、専門医がニコチン依存の程度を評価し、薬物療法やカウンセリングを組み合わせて禁煙を支援します。個別のプログラムで成功率を高め、健康維持や病気予防に役立てます。

  • 胸部レントゲン・CT検査
    胸部レントゲンやCT検査は、肺や心臓の内部を詳しく画像で調べる検査です。肺炎や肺がん、気胸などの病気を早期に発見し、病態の把握や治療計画の立案に役立ちます。痛みもなく短時間で受けられます。

咳が続くと「まだ風邪が治らないだけ」と思いがちですが、重大な病気のサインかもしれません。気になる症状あるときは、早めに医療機関にご相談ください。

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